見逃さないで!【こころの病気】生きづらい人生から輝く人生へ

現代の日本ではさまざまなこころの病気を抱えて暮らしている方が多くいます。「なぜこんな病気になってしまったのだろう」と考える方も少なくないでしょう。
「やる気が出ない」「頭が混乱してしまう」など悩みを抱えても解決することができず、また悩むことの繰り返し。そんなこころの病気を2つ、
- うつ病
- 統合失調症
の症状をメンタルヘルス心理カウンセラーの資格を持つカウンセラーがお伝えしていきますね。

うつ病とはどんな病気?

うつ病とは気分障害の1つであり、気分障害には大きく分けて「うつ病性障害」と「双極性障害(躁うつ病)」の2つがあります。うつ病性障害(以下うつ病)と双極性障害では症状、治療法が違うので医師の指示に従い治療してください。
うつ病について、
- うつ病になる原因
- うつ病になりやすい人はいるの?
- うつ病の症状
- うつ病の治療法
を解説していきますね。
私たちが普段生活しているなかで何かきっかけがあり、落ち込んだり悩むこともあるでしょう。
しかしうつ病の場合はきっかけがないにもかかわらず落ち込み精神的、身体的な症状が現れ日常生活に大きな支障が生じます。
| 精神的な症状 | 気分が落ち込みやる気が出ない |
| 身体的な症状 | 身体がだるく疲れやすい、眠れない |
日本人の100人に約6人が「うつ病」にかかった経験があると言われています。
うつ病は自ら死を選んでしまうこともあり早期の診断、治療が望まれる病気です。
うつ病になる原因

うつ病がどのように発症するかのメカニズムはまだ分かっていませんが、神経伝達物質の異常によりトラブルが起きていると示唆されている。また、うつ病になりやすい気質(性格)やストレスが組み合わされることで、うつ病になると考えられています。
うつ病を発症する大まかな原因は2つ。
| 反応性うつ病 |
|
| 内因性うつ病 |
|
嬉しい出来事でも環境や状況の変化で少なからず人はストレスを受けているのです。
うつ病になりやすい人はいるの?

うつ病を発症する人の性格にも関係があると言われています。
- 依存性が強い
- 人に頼まれると断れない
- 仕事熱心で責任感が強い
- 几帳面で完璧主義者
- 他人の目が気になる など
当てはまる方は少々注意が必要です。自分自身では分かりづらいこともあるので、周りの人に自分の性格がどうなのか聞くことも1つの手ですね。
うつ病の症状

うつ病の症状にはこころの症状と身体の症状に分けられます。周りから見ても分かる症状もあるので、当てはまる人が近くにいる場合は手を差し伸べてあげてくださいね。
こころの症状
- 好きだった趣味に興味がなくなる(無関心)
- 人付き合いが煩わしくなる
- 身だしなみを気にしなくなる(だらしなくなる)
- 仕事のスピードが急に遅くなる
- ぼんやりしていることが増える
- 意欲がなく、悲観的になる など
身体の症状
- 食欲不振あるいは過食
- 耳鳴りやめまい
- 動悸や頭痛
- 睡眠障害(不眠・過眠)
- 性欲減退
- 胃もたれ、吐き気などの胃腸症状が続く など
上記症状が2~3週間続く場合は心療内科、精神科への受診をおすすめします。また、本人には自覚症状がないことも多いので周りがフォローしてあげてくださいね。
うつ病というとこころの症状が目立つイメージですが、身体の症状が目立つ場合もあるので注意してください。
うつ病の治療法

うつ病の治療方法は大きく分けて3つ。
- ゆっくり休む
- 薬物治療
- 精神療法
うつ病の治療には本人自身だけではなく、周りの人の助けが必要です。優しく見守ることも大切ですが、本人に寄り添いサポートしてあげてくださいね。
1.ゆっくり休む
1番大切なことは休養です。職場や学校から離れ自宅でゆっくり過ごす。うつ病を発症する人の性質として自分に厳しく、責任感が強いタイプの人が多く周りに迷惑をかけたくないと感じているでしょう。
また、治療を続けていくと状態が「良い」「悪い」を繰り返しながらゆっくりと回復していきます。焦る気持ちもありますが、今はゆっくり休むことが大切です。
2.薬物治療
薬を服用することはうつ病の治療には欠かせません。体調が良い日が続くと「薬を飲まなくていいや」と自己判断して服薬を中断してしまうと、さらに症状が悪化します。
また、患者さんの状況・生活に合わせて「睡眠導入薬」や「気分安定薬」なども使用されるので、主治医とのコミュニケーションは欠かせません。
医師の指示のもときちんと薬を服用し、少しでも変化や不安なときは主治医へ相談してくださいね。
3.精神療法
精神療法はうつ病の原因となったストレスに対して対処法を学びます。ストレスを受けた状態でも好調をキープし、再発を阻止する目的で実施を行う。
精神療法には「認知行動療法」と「対人関係療法」です。
| 認知行動療法 |
|
| 対人関係療法 |
|
精神療法の実施は自身の状態によって内容や実施期間は異なるので、医師の指示に従ってくださいね。
統合失調症とは?

日本人の約100人に1人が発症すると言われ、気持ちや考えが一致しなくなる状態が続く疾患。幻覚や妄想といった症状が起こるため、対人関係に影響が出てきます。
日本人の約100人に1人発症すると言われ、気持ちや考えが一致しなくなる状態が続く疾患。幻覚や妄想といった症状が起こるため、対人関係に影響が出てきます。
そこで統合失調症がどういう病気か説明していきますね。
- 統合失調症になる原因
- 統合失調症の症状
- 統合失調症が回復するには4期に分けられる
- 統合失調症の治療法
-
統合失調症の症状には「陽性症状」と「陰性症状」があり、多感な時期から40歳代くらいまでに発症しやすい精神疾患です。
統合失調症を発症する原因

原因はうつ病と同様、はっきりとは分かっていません。遺伝子やストレスが関係しているのではないか、脳内の神経伝達物質の異常によりバランスが崩れることで発症するのではないかと言われています。
統合失調症の症状

統合失調症の種類は「陽性症状」と「陰性症状」に分けられます。また、認知機能障害も現れるので説明しますね。
陽性症状
一般的な症状として幻覚と妄想が起こる状態です。幻覚や妄想は自身では現実に起きていると感じるため、病気と判明するまで時間がかかってしまいます。
| 妄想 |
|
| 幻覚 |
|
陰性症状
周りの人から見ると独り言を言っていたり1人でいることが多かったり、話しがまとまらず会話にならないなどの症状が表れます。
| 感情の平板化(感情鈍麻) |
|
| 思考の貧困 |
|
| 意欲の欠如 |
|
| 自閉(社会的引きこもり) |
|
認知機能障害
日常生活における理解力の低下や、注意力の低下による認知機能障害です。
| 記憶力の低下 |
|
| 注意・集中力の低下 |
|
| 判断力の低下 |
|
妄想や幻覚は見えないものが見えたり聞こえたりするので家族や友人、周囲の人が「現実ではない」と伝えても聞く耳を持たない場合は統合失調症の可能性があります。
統合失調症が回復するには4期に分けられる

統合失調症が回復するには、4つに分類されます。
- 前兆期
- 急性期
- 休息期
- 回復期
それぞれ経過期間や症状、状態が異なるので医師の指示に従って治療してくださいね。
1.前兆期
特に目立った症状はなくなんとなく不眠や過眠、イライラするなど変だと感じ始めます。物音や光に敏感になり、統合失調症の症状とは思わず自分自身も周りの人も気づかないパターンです。
2.急性期<数週間単位で経過>
何の前触れもなく不安や緊張が強くなり、周りの出来事に過敏になります。幻覚や妄想の症状が表れ、頭の中が混乱する状態です。
3.休息期<数週間~数カ月単位で経過>
急性期が過ぎると幻覚や妄想の症状は少なくなりますが、活気がなく感情の起伏が乏しくなります。活力がなくいつも寝ていたり、引きこもっていたりするなどこの時期は十分に休養を取ることが重要です。
4.回復期<数カ月~数年単位で経過>
少しずつ元気や、やる気が見え心や身体の状態も安定します。
ところが回復する症状は一方向ではなく、ストレスを受けると再び急性期に戻ることも否定できません。認知機能障害の症状が現れることもあるので、焦らずゆっくりと生活してくださいね。
再発を繰り返すと治療期間も長期になるので、主治医の指示通りに薬を飲むことが大切です。
統合失調症の治療法

代表的な治療法は「薬物療法」と「精神科リハビリテーション」があります。精神科リハビリテーションではなにをするのか具体的に解説しますね。
薬物療法
症状の改善や再発を防止するために薬を飲み続けます。うつ病と同様に十分な休養も必要になってきます。症状が改善したからといって自己判断で薬をやめてしまうと、再発を繰り返してしまうので医師の指示に従ってください。
精神科リハビリテーション
今後の生活をスムーズに行う目的で下記のプログラムを、医療機関や地域の精神保健福祉センターなどで実施しています。
| デイケア |
|
| 作業療法 |
|
| SST(生活技能訓練) |
|
| 心理教室 |
|
患者さんに合ったリハビリテーションのスケジュールを無理のない範囲で進めていくことです。
医療機関へ相談しよう

うつ病や統合失調症の症状にあてはまる場合は心療内科、精神科へ受診をしてください。「まだ大丈夫」と思い耐え続けていると症状はさらに悪化し、治療期間も長引く可能性も否定できません。
自分自身では認識できない部分もあり、周りの人からの声かけも大切になります。どうすればいいのか分からない状態の時は周りの人へ相談してみてくださいね。
回復したときに輝ける人生を目指して

「うつ病」や「統合失調症」は稀な病気ではなく、誰でも起こりうる病気です。なぜ病気になってしまったのだろうと悲観することもあるでしょう。自分は弱い人間だと責めてしまうこともあるかもしれません。
頑張っているあなたへのこころや体からのメッセージだと受け入れ、無理をせず治療に専念し根気強く主治医や家族、周囲の人の手を借りてゆっくり治していきましょう。
